建築太郎【愛知】
どなたの目にも光輝く家づくり。豊田市を中心に建築設計監理業務を行っている設計事務所です。 新築、リフォームを問わずお気軽にご相談ください。
きなりの家 綿織物などで、さらしてない布を「きなり」と言ってその素朴で自然な風合から多くの人に愛されているテキスタイルのひとつです。建築でも古民家等昔の木造建築は木の生地を生かした建物で、まさに「きなり(木なり)」の建物とでも呼べそうです。現代、RC建築でも安藤忠雄氏の一連の作品に代表される様なコンクリート打放し仕上の建築はRCの「きなり」建築ではないかと思います。 では、鉄骨はと思うとき、その耐候性の問題等から、生地を生かした使い方は、なかなか難しそうです。コールテン鋼を使うと言う方法も有りますが、錆び汁の処理などで、考えさせられてしまいます。その点土木構造物などに良く使われている溶融亜鉛メッキ(ドブヅケ)は鉄そのものの素材感ではありませんが、厚みの有るメッキが独特の素材感を持っていて、「火」で造られているテクスチャーをよく現しています。まさに鉄骨建築の「きなり」と呼べるものではないかと考えます。「ドブヅケ」は通常のメッキ鋼板等では出せない、高い耐候性と共に、マッシブな素材感をも感じさせます。 この建築を計画するにあたり、ひとつのテーマとしたのは、この「きなり」です。外部を堅牢なRCと鉄骨の「きなり」で覆い、内部に柔らかな質感の木の「きなり」空間を作ってみました。生物が皆そうであるように、外皮を環境に耐えうる強いものとし、内部に包込む柔らかさをもつ、生物の「きなり」の基本のとおりの建築を考えました。
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